歩きながら歌を歌うのがキツいなら口笛を吹くのはいかがでしょうか

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僕は人の目を気にしないで生きていけると思っていたんですが、どうやらもそうじゃなかったんです。

 

女の子にモテたいがために、一人カラオケに時間を費やした大学時代。

結果的には女の子にモテるよりも、歌がうまくなっていくプロセスに絶大な感動を覚えてしまいました。

そのために高級なボイスレコーダーを購入して常に自分の歌声と音程をチェックしたり、あえて歌の上手い友人に聞いてもらってフィードバックを得るなどの、もう気の狂いように気が狂いそうになってました。

 

そんな歌がうまくなりたくてしょうがなかった大学時代。

学校に行く時間ですら歌に磨きをかけたくなってきたんです。

はじめのうちは録音した自分の歌声を流しては反省点を洗い出していただけだったのですが、いつからか、歩きながら歌を練習したくなったんですね。

 

そこで大学の近くとか、家の近所とかでちょこっと鼻歌を歌ったりしはじめました。

道を歩く人に、誰一人として歌っている人がいなかったので、社会的なタブーかなんなのかと思っていたんです。

けれど、鼻歌レベルだとやっぱり上達してる気がしないというか、ものすごい消化不良感なんですね。

だからやっぱり歌って練習して上達したいって気が優っちゃっいまして、周囲の人は歩きながら歌ってはいないけど、自分は歌ってもいいんじゃないか?って思うようになりました。

 

だから思い切って歌って見たんですね、駅前の交差点とか渡りながら。

そしたらたくさんの人が僕をジロジロしはじめたんです。

すごく嫌な感じがしました。

その目の配り方とか、頬の力み具合とか、振り向き方とか見ると、あきらかに僕を侮蔑しているのが伝わるんです。

もうなんというか、頼むから歌はないでくれ、ってのが言葉じゃない言葉となって僕を制止するんですね。

 

それ以来、歩きながら歌うってのはやめました。

ちょうど歌の上達スピードもかなり鈍くなってしまって、日々前進してる感じがなくなってしまったのもあって。

タイミングが重なってしまったんですね、関心が薄れて行くのと、嫌な思い出の。

 

それから数年の月日が経ったんですけど、最近すごく口笛にはまっているんですね。

これがまた奥が深いんです。

低音と高音をしぼりだすとき、どんな口の形してるかわかります?

それから、軽くビブラートを効かせようと思ったとき、どうやってコントロールします?

なかなか難しんですね、、だからこそなんか好きな楽曲とかを完コピできたときとか震えますよ。

そうです、これまた上達のプロセス自体が楽しいんですね。

 

んで、また僕は練習したくて練習したくて、朝会社に行くときも、夜に会社から帰るときもずっと吹きっぱなしなんです。

でも、でも。

なぜかまわりの人の目が気にならないんですね。

いや、僕も思ったんですね、前に道端で歌いながら歩いた時に感じた、心をズタズタにするようなあの鋭い視線。

もし世の中に「むすっと教」なるものがあるんだとしたら、あの場にいた大勢のひとのなかで僕だけが異端のど真ん中かもしれません。

要するに、口笛であれば、みなさんそんなに気にしてない様子なんですね。

僕の観測範囲だけの話ですけど。

 

なのでおすすめです。

 

 

 

 

ってな感じで短絡的におすすめするのも無責任なので、引き続き口笛を道端で練習して、みなさんの反応をみてみたいなって思っています。

 

ちなみに、音楽かけながらそれを口笛で再現してると、すごく楽しいですよ。

メロディと口笛が完璧にノッタときというか一致した時、神秘的な一体感に包まれます。

ええ、周りに目をやれるほどの余裕もない、途方も無いエクスタシーの波が押し寄せますとも。