2009年と2017年に中国に行って思ったこと

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中国やべえ!日本やべえ!

一部界隈で上のような風潮が巻き起こりました。

 

たしかに中国の沿岸部の大都市は「やべえ」かもしれません。

2017年、友人と深センに訪れた時のこと。

日本ではなじみのないサービスの群雄割拠状態です。

街には莫大なお金が流れ込み、次から次へと建造ラッシュ。

ものすごい勢いを感じさせられます。

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人々は垢抜けた服装をし、見知らぬ観光客にも実に親切でした。

が道で困っていると「どうした?何か問題あったか?どこに行きたいんだ?」なんて話しかけてくれたり。

深センの駅で切符の買い方がわからかったときも「大丈夫か?こうやって買うんだぞ。おい、香港ドルは使えねえぞ!これつかいな、お金」なんて親切にも巡り会えました。

日本を観光する中国人は、こんな「おもてなし」を日本で受けられるのでしょうか?

僕と友人はちょこっとだけ心配になりました。

まあ、日本よりはたしかに「やべえ」です。

 

でも思い返せば、2009年に深センの近くの広州に訪れた時も大きな衝撃をおぼえました。

「え、中国ってこんなに開発されてたの?」

「え、このエリアなんて都内の西新宿のオフィス街みたいじゃないか。」

「ってか、日本で報道されてるのって本当のことなの?だれも襲いかかって来ないよ?」

僕がはじめて中国に行ったのは、中国が日本のGDPを超えてすぐの頃でした。

その頃のマスメディアではこんな論調が主流でしたね。

「これからは米国と中国の超大国が国際社会を引っ張っていくんでしょう、でも中国の国内事情をご覧なさい。少数民族はすさまじいまでの弾圧を被っているではないですか。しかも劣悪な生産現場や、食品汚染。とても中国が日本に優ってるとは思えません。」

さて、10年ほど経過しました。

どこよりも中国の存在感がました10年でした。

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2000年代に訪れた中国と、2010年代に訪れた中国の印象。

場所は違えど、どうしたって衝撃の大きさははかりしれませんでした。

かといって、日本やべえじゃん、がんばれよ!なんて感想を抱くわけでもなく。

むしろ自分の中で日本に対するこだわりがそんなに大きくないことに驚きを感じました。

2017年に友人と中国を一緒に訪れたときにこんな話がでました。

「え、中国って日本より給料いいんでしょ?」

「なんなら中国の方が住みやすそうじゃない?」

「ってか勢いがある地域に住みたいよね」

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旅行や仕事で海外を訪れる機会が増えるにつれ、もしかしたら日本じゃない地域で住むのもひとつの選択なのかな?なんて考えてました。

そんなぼんやりした感覚は中国にふたたび訪れた時によりくっきりと現れてきたんです。

なんなら外国に住むのも、住めるように準備するのも、自分にとってはプラスになるなんじゃないかと。

 

ところが中国滞在も終盤にさしかかり、友人はやっぱり外国には住みたくない!と態度をいっぺんさせました。

深セン高速鉄道の駅にて、どうやら財布をスられたようです。

一刻もはやく日本に帰りたいと嘆く友人を前に、僕だけが中国に取り残された気分です。